無意味なわけがない会話──哲学対話と芸術作品
カフェやレストランで、たまたま隣り合わせた人の会話が聞こえてくることがある。雰囲気だけが聞こえてくることもあれば、言葉の一言一句が詳細に聞こえてくることもある。 そんな時に、確実にその人の人生を変えているような内容だったりすることがある。仕事の打ち合わせ、告白、別れ話、カミ...
哲学者のアトリエがあるとすれば──『哲学するアトリエ』について
それはどんな空間だろうか。 そこにはいかなる役割があるだろうか。 哲学者のアトリエがあったら、一体そこにいる哲学者は何をしていて、どんな人が必要とするだろうか。 画家はアトリエで制作する。俳優には稽古場がある。いずれも、作品を仕上げるための空間であり、そこに至る前段階のプロ...
「プロジェクト」の時代における学園空間とコレクティフ:「平砂アートムーヴメント(HAM)」に寄せて
初出:『archive : HAM2022』(HAM2022実行委員会、2023年6月) はじめに 2022年の七夕、生まれてはじめてつくば市に行った。筑波大学の学生が主催するプロジェクト「平砂アートムーヴメント」のイベントに参加するためだ。「スタンプラリー:都市の背骨を...